【まとめ!】障害の評価 その2
廃用症候群とは・・・・長期臥床または安静による二次的障害で、身体を動かさないためにあちこちが劣化してきてしまうといったイメージでしょうか。
| 症状 | 具体的病名 |
|---|---|
| 骨格筋の萎縮 | |
| 関節拘縮 | 高度になると強直になる。 |
| 骨粗鬆症 | |
| 尿路結石 | |
| 循環障害 | 起立性低血圧、静脈血栓症、沈下性肺炎 |
| 褥瘡 | びらん、潰瘍となる。 |
| 括約筋障害 | 失禁、頻尿、便秘 |
| 心理的荒廃 | 意欲の低下、不眠、感情失禁。 高齢者では、一過性に痴呆症状を示すこともある。 |
【痙性麻痺】
中枢神経系麻痺に特徴的な麻痺であり、単に筋力の強弱のみでその障害程度を表すことは実用的でない。
麻痺筋が意図したとおりにいかに協調的にスムーズに動くかということが回復の目安となる。
↓以下の、「ブルンストロームのステージ」が評価によく用いられる。
| ステージ | 状態 |
|---|---|
| ステージT | 随意運動が見られない、筋は弛緩性である。 |
| ステージU |
共同運動がわずかに出現した状態。 痙縮が出始める。 |
| ステージV |
随意的な共同運動として関節の運動が可能。
痙性は高度。 |
| ステージW |
共同運動パターンが現れ、分離運動が可能となる。 痙縮は弱くなる。 |
| ステージX | 分離運動が上手になり、複雑な逆共同運動の組み合わせが可能となる。 |
| ステージY |
分離運動が自由に、早く、協調性をもって行える状態。 正常に近い運動が可能、痙縮は消失、またはほとんどみられない。 |
高次脳機能とは・・・・脳の総合的機能で、代表的な障害は「失語症」、「失行症」、「失認証」。
記憶障害なども広い意味で認知障害とする場合もあるが、知能障害(痴呆)と混同してはならない。
| 検査法 | 方法 | 語呂 |
|---|---|---|
| 観念運動性失行 | 検者の母指と示指で輪をつくり模倣させる。 | わかったら、モーホーは観念して運動せい。
輪っか、(たら)、模倣、(は)、観念、(して)、運動性。 |
| 観念失行 | タバコをくわえ、マッチで火をつけるなどの一連の動作をさせる。 |
タバコの火、エチレンに点かんねん。
タバコの火、一連、(に)、(つ)、観念。 |
| 着衣失行 | 着衣がうまく出来るかどうかをみる。 | |
| 構成失行 | 時計の文字盤を画かせる。 |
「もっとこうせい。」 「ほっとけい!」 (もっと)、構成、(ほっ)、時計。 |
| 左半側空間失認 | 絵の模写、左側の欠落の有無をみる。 | |
| 地誌的障害 | 日本地図に都市名をいれてもらう。 |
失行とは・・・・麻痺がないのに目的とする動作がうまく出来ない状態。
| 検査 | 検査法 | |
|---|---|---|
| 性格検査 | 質問紙法 |
@ Y-G(矢田部--ギルフォード性格検査法) A MMPI(ミネソタ多面的人格検査) |
| 投影法 |
@ ロールシャッハ法 A 文章完成法テスト |
|
| 作業検査法 |
@ クレペリンテスト(内田--クレペリンテスト) |
|
| 知能検査 |
@ コース立方体テスト A 田中--ビネ知能検査 B WAIS-V(ウェクスラー成人知能検査) C WISC-V(小児用ウェクスラー知能検査) |
|
改訂長谷川式簡易知能評価スケールが、簡単に短時間で行えるものとしてある。
内容は、↓以下のとおり。
| 質問 | |
|---|---|
| 1 | お年はおくつですか? |
| 2 | 今日は何年の何月何日ですか?何曜日ですか? |
| 3 | 私達が今いるところはどこですか? |
| 4 | これからいう3つの言葉を言ってみてください。後でまた聞きますのでよく覚えておいて下さい。 |
| 5 | 100から7を順番に引いてください。 |
| 6 | 私がこれからいう数字を逆からいって下さい。 |
| 7 | 先ほど覚えてもらった言葉をもう一度いってみて下さい。 |
| 8 | これから5つの品物をみせます。それを隠しますので何があったかいって下さい。 |
| 9 | 知っている野菜の名前をできるだけ多くいって下さい、 |
* 水飲みテスト
* 造影剤によるレントゲン透視
* ビデオ撮影
* 気管支鏡検査
などが行われる。