東洋医学概論


* 【覚えよう!】補瀉法


「補」とは、不足している人体の正常な気を、補い充実させていくことを目標に、病者に苦痛を与えず、病者の動きに合わせて施術するもの。

「瀉」とは、邪気や余分な気や血を、病者から泄らしたり別の箇所へ移すことによって、正常な生命活動が機能するように施術するもの。



鍼の補瀉一覧表


類別
呼吸 呼気に刺入し、吸気に抜刺する 吸気に刺入し、呼気に抜刺する
迎髄 鍼を経絡の流注方向に沿って刺入する 鍼を経絡の流注方向に逆らって刺入する
鍼孔 経穴の上をよく按じて刺鍼し、抜鍼後は直ちに鍼孔を閉じる 抜鍼後に鍼孔を開ける
抜き刺し 徐々に刺痛なく刺入し、徐々に抜鍼する 疾く刺入し、疾く抜鍼する
鍼の太さ 細い鍼を用いる 太い鍼を用いる
浅深 浅く入れて後に深くする 深く入れて後に浅くする
寒熱 刺入した鍼下の部分が熱する 刺入した鍼下の部分が寒える
搓捻(左右) 鍼を捻るのに、患者の左側では右回転、右側では左回転させる 補法と逆回転
揺動 鍼を刺入して、刺手を震わせて気を促す 鍼を刺入して、押手を揺るがせて気を泄らす
弾爪[だんそう] 穴を按圧し、爪で弾いて気血を呼んで刺入する そのまま刺す



灸の補瀉一覧表


類別
艾質 良質 良質でなくてもよい
艾の堅さ 柔らかく捻る 堅く捻る
密着度 皮膚に軽く密着させる 皮膚に密着させる
底面 狭くする 広くする
燃焼 火を吹かずに、自然に燃やす 火を吹いて疾く燃焼させる
熱さ 緩やかにする 激しくする
艾の大きさ 小さい艾を用いる 大きい艾を用いる
続行 灸灰の上に重ねてすえる 灰を取り除いてすえる
取穴数 少なくする 多くする
間を置いて施灸 間を置かずに施灸



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