東洋医学概論

* 【覚えよう!】六経病証


六経病証とは、外感病の症候と特徴を結びつけ、体系化したものです。





六経病


六経病では、外邪(寒邪)がまず陽の一番強い「太陽」に侵襲し、徐々に「陽明」「少陽」と陽が弱い方へと進行。
その後は、陰の強いほうから「太陰」に入り、最後は終わりだから「ケツ」。

症状
1 経病 頭頂部の痛み、腰背部が強張る。
2 明経病 目が痛み、鼻が乾き、安臥することができなくなる。
3 経病 胸脇痛、耳聾を起こす。


(三陽経絡が病を受けても、まだ臓に侵入しないものは発汗によって治療しうる。)
4 経病 腹中脹満し、咽喉の渇きを訴える。
5 経病 口が燥き、舌乾により渇きを訴える。。
6 経病 煩悶を起こし、陰嚢が収縮する。




三陰三陽病


こちらは、六経病と違って名前に「経」が入りません。


さらに、2番目と3番目の「陽明」と「少陽」の順番が入れ違っていることに注意。
語呂:ロック用ショーでサインしようよう。
六、陽、少、(で)、三陰、少、陽。

症状
1 発病の初期。 悪寒(または悪風)、発熱、頭痛、項強、脈浮。
2 発病後4〜5日、
ないし6〜7日
口苦、咽乾、舌苔白、食欲不振、悪心。
咳が深いところから出るようになる。
胸脇苦満(胸苦しさ)、
往来寒熱(悪寒と熱感が交互に起こる)。
3 明病 発病後8〜9日以上経た陽病の極期 体温が高く、全身くまなく熱感に満ち、腹実満、便秘、舌苔黄。
4 体力衰し、身体冷え、腹虚満、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸症状。
5 ますます元気がなくなり、臥床してうつらうつらしている。
脈は微細で、触れにくくなる。
6 上気して顔色は一見赤みがかっているが、下半身は冷え、咽が渇き、胸が熱く、疼み、空腹だが飲食できない。
多くはやがて死にいたる。






一般的でない病状


病名説明
合病 同時に二病、あるいは三病が起こる。
例)太陽病と陽明病を同時に持つ。
併病 病期の移行中に、前の病の症状がまだ残っているのに、次の病の症状が加わっているもの。
直中 体力のない者が傷寒にかかったときなどに起こるもので、陽の病期を経ずに、ただちに太陰、あるいは少陰の病状を呈するもの。
両感 陰陽の病が同時に起こるもの。
壊病 病人の不摂生や医師の誤治によって、病期に応ずる症状が崩れてしまったもの。




← 東洋医学概論

【国家試験に挑戦!】病理と病証の過去問題(あマ指編)

【国家試験に挑戦!】病理と病証の過去問題(鍼灸編)



▲ページの先頭に戻る