【症状】: 上肢の痺れ感、放散痛、脱力感、チアノーゼ、冷感、筋萎縮、上肢の挙上で症状増悪。
【年齢】: 15〜50歳の各年齢層にみられるが、20代がもっとも多い。
【性別】: 女性に多い。
【体型的特徴】: なで型。男性で格闘技など斜角筋や小胸筋を鍛えている人にもよく起こる。
【発現】: 左右差無し。両側性よりも片側性のことが多い。
【成因】:
@ 斜角筋症候群・・・・前斜角筋または中斜角筋の攣縮によって神経・血管を圧迫。
A 肋鎖症候群・・・・・・第1肋骨と鎖骨の間が狭く、神経・血管を圧迫。
B 過外転症候群・・・・上肢を過外転することで烏口突起のところで神経・血管が過伸展され小胸筋によって圧迫を生じる。
C 頸肋症候群・・・・・・頸肋(第7頸椎に接続する過剰な異常肋骨)によって斜角筋三角の底部が狭められ、神経・血管を圧迫。
テスト名 | 方法 | 陽性 | 疑われる疾患 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
アレンテスト | 患者の肩関節を外転90°、肘関節90°屈曲位にし、橈骨動脈の拍動を確認、患者の頸部を反対側へ回旋させる。 | 橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 | * 斜角筋症候群 |
* 鎖骨上窩部 * 斜角筋部 * 天鼎 |
モーリーテスト (モーレイテスト) |
(患者は座位)
前・中斜角筋を圧迫。 |
局所の圧痛、もしくは上腕への放散痛。 | * 斜角筋症候群 |
* 缺盆 * 天窓 * 後頸三角 |
アドソンテスト | 頸部を軽く後屈、患側へ回旋し、深呼吸させ斜角筋緊張肢位をとらせる。 |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 |
* 斜角筋症候群 | * 缺盆 |
エデンテスト | 両側の橈骨動脈の拍動を確認し、上肢を後下方に引き下げて患者に胸をはらせて息を吸い込ませる。 |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 |
* 肋鎖症候群 | * 気戸 |
ライトテスト | 患者手首の橈骨動脈の拍動を確認した後、手首を持ったまま他動的に肘関節を90°曲げた過外転位にし、腕をやや後方に引いて胸をはらせる。 (小胸筋を緊張、肋鎖間隙を狭くする) |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 | * 過外転症候群 |
* 小胸筋 * 中府 |
【語呂】:驚愕!あ〜れ〜、森の跡にエデンのライト。
〔胸郭!ア(〜)レ(〜)、モーリー(の)跡(に)エデン(の)ライト。]
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