【症状】: 頸肩こり・痛み、障害根レベルに一致した上肢デルマトームへの放散痛、手指の痺れ。
進行すると、知覚鈍麻や筋力低下も。
C5:肩、頸部を後屈すると上肢の疼痛・しびれが強くなる。上腕二頭筋反射減弱。」
C6:母指・・・・次の文で示す患者の治療で適切なデルマトーム領域はどれか。
「35歳の男性。1年前から前腕外側から手にかけての痛みがある。スパーリングテスト陽性。母指と示指との触覚鈍麻があり、合谷、曲池および列缺に圧痛がみられる。」・・・・C6
C7:中指・・・・次の文で示す患者の病態に対する治療で適切なデルマトームはどれか。
「45歳の男性。手背から中指にかけてしびれと知覚鈍麻とがある。肘関節伸展時の筋力低下、ジャクソンテスト陽性。」
C8:小指
次の文で示す患者の病態に対する低周波鍼通電療法の通電部位として適切なのはどれか。
「55歳の男性。頸を右へ側屈すると上肢に鈍痛が起こる。右前腕外側に知覚鈍麻がみられる。」・・・・C5−C6間の直側と偏歴
次の文で示す患者の病態に対する鍼通電療法の通電部位として適切なのはどれか。
「53歳の男性。1年前から前腕外側から手背にかけての痛みがある。顔を上に向けると痛みが増悪する。腕橈骨筋反射減弱。」・・・・C5−C6間の直側と合谷
次の文で示す症例について、障害部位と経脈流注を考慮して行う治療穴で適切なのはどれか。
「35歳の女性。左側の第1指から第3指の指腹にしびれを感じる。患者の両手背を合わせ手関節の掌屈を強制させると、数秒後に手指のしびれが増強した。」・・・・げきもん
テスト名 | 方法・目的 | 陽性 | 疑われる疾患 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
ジャクソンテスト |
(患者は座位、検者は患者の背後に立つ)
1. 患者の頭部を過伸展(後屈)させる。 〔頸部の椎間関節に圧迫負荷をかけ、椎間孔を狭小化させる〕 |
頸部痛の憎悪や患側上肢への放散痛。 |
*頸椎椎間関節性障害 *頸神経根障害 *椎間板ヘルニア |
小腸経:小指 |
スパーリングテスト |
(患者は座位、検者は患者の背後に立つ)
1. 患者の頭部をやや後屈し、患側に倒す。 〔側屈側の頸椎椎間関節に圧迫負荷をかけ、椎間孔を狭小化させる〕 |
頸部痛の憎悪、患側上肢への放散痛・しびれ感。 |
*頸椎椎間関節性障害 *頸神経根障害 |
後頸部 合谷、曲池および列缺に圧痛 臑会、侠白、肩ぐう 腕が痛む。 C5デルマトーム領域の知覚鈍麻 |
イートンテスト |
(患者は座位)
《二人で行う場合》
《一人で行う場合》 〔頸部神経根から末梢神経の通過する経路における神経圧迫や神経と周囲組織との癒着の有無を確認〕 |
患側の上肢に放散痛。 |
*頸神経根障害 *腕神経叢の障害 |
|
肩押し下げ検査法 |
(患者は座位、検者は患者の背後に立つ) 患者の頭を一側に傾けて、反対側の肩を押し下げる |
患側の上肢に放散痛。 |
*硬膜鞘や付近の関節包の癒着 *椎間孔の骨棘形成などによる神経根の刺激・圧迫・伸展 |
|
頸椎叩打法 |
(患者は座位、検者は患者の背後に立つ) 頸椎をハンマーで叩打する。 |
頸椎局所の疼痛、頸、肩、上肢への放散痛。 |
*局所:頸椎損傷 *放散痛:椎間板病変、神経根症 |
【語呂】:肩こり警部、ジャクジースパでイートイン。
〔肩こり、頸部、ジャク(ジー)、スパ(で)、イートン。]
【症状】: 上肢の痺れ感、放散痛、脱力感、チアノーゼ、冷感、筋萎縮、上肢の挙上で症状増悪。
【年齢】: 15〜50歳の各年齢層にみられるが、20代がもっとも多い。
【性別】: 女性に多い。
【体型的特徴】: なで型。男性で格闘技など斜角筋や小胸筋を鍛えている人にもよく起こる。
【発現】: 左右差無し。両側性よりも片側性のことが多い。
【成因】:
@ 斜角筋症候群・・・・前斜角筋または中斜角筋の攣縮によって神経・血管を圧迫。
A 肋鎖症候群・・・・・・第1肋骨と鎖骨の間が狭く、神経・血管を圧迫。
B 過外転症候群・・・・上肢を過外転することで烏口突起のところで神経・血管が過伸展され小胸筋によって圧迫を生じる。
C 頸肋症候群・・・・・・頸肋(第7頸椎に接続する過剰な異常肋骨)によって斜角筋三角の底部が狭められ、神経・血管を圧迫。
テスト名 | 方法 | 陽性 | 疑われる疾患 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
アレンテスト | 患者の肩関節を外転90°、肘関節90°屈曲位にし、橈骨動脈の拍動を確認、患者の頸部を反対側へ回旋させる。 | 橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 | * 斜角筋症候群 |
* 鎖骨上窩部 * 斜角筋部 * 天鼎 |
モーリーテスト (モーレイテスト) |
(患者は座位)
前・中斜角筋を圧迫。 |
局所の圧痛、もしくは上腕への放散痛。 | * 斜角筋症候群 |
* 缺盆 * 天窓 * 後頸三角 |
アドソンテスト | 頸部を軽く後屈、患側へ回旋し、深呼吸させ斜角筋緊張肢位をとらせる。 |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 |
* 斜角筋症候群 | * 缺盆 |
エデンテスト | 両側の橈骨動脈の拍動を確認し、上肢を後下方に引き下げて患者に胸をはらせて息を吸い込ませる。 |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 |
* 肋鎖症候群 | * 気戸 |
ライトテスト | 患者手首の橈骨動脈の拍動を確認した後、手首を持ったまま他動的に肘関節を90°曲げた過外転位にし、腕をやや後方に引いて胸をはらせる。 (小胸筋を緊張、肋鎖間隙を狭くする) |
橈骨動脈の拍動減弱もしくは消失。 | * 過外転症候群 |
* 小胸筋 * 中府 |
【語呂】:驚愕!あ〜れ〜、森の跡にエデンのライト。
〔胸郭!ア(〜)レ(〜)、モーリー(の)跡(に)エデン(の)ライト。]
40〜60歳代にかけて発来する、肩関節の痛みと関節拘縮を主な徴候とする症候群。
【症状】:
* 肩周囲の疼痛と、運動制限(特に「帯を結ぶ」外転+内旋、「髪を結う」外転+外旋などの動作で著しい)
* 肩甲上腕リズムの異常。
* 発症の比較的早期の段階においても拘縮を認める。
* 疼痛は寒冷によって増悪、夜間に強くなる傾向。
【年齢】: 40〜60歳代。50歳代に多い。次いで60代、40代と続く。
【性別】: 男女差なし。
【成因】: はっきりした原因は不明。
肩関節周囲軟部組織の加齢による退行変性を基盤に炎症性病変を生じる。
やがて肩峰下滑液包や関節包の癒着が起こり、肩の動きが妨げられる。
さらに進行すると、肩関節周囲の組織全体に廃用性の筋萎縮・拘縮が起こり、肩の動きに障害をきたす。
【治療】:
保存的治療法が基本。
急性期・・・・傷害組織の消炎、鎮痛がメイン。
慢性期・・・・拘縮の進行を防ぐ為に循環改善をはかり(固定するのは×)、積極的に運動療法を行う。
【予後】: おおむね良好。1年〜1年半で日常生活に支障がなくなることが多い。
【処方経穴例】: 肩髃、肩髎、巨骨、肩貞、臂臑、臑兪
テスト名 | 方法 | 陽性 | 疾患名 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
ヤーガソンテスト |
患者に肘を90°屈曲させ、検者が肘を保持し、患者の前腕を回内位に保つ。検者の力に対向して前腕を回外させる。 |
肩関節前面(上腕骨結節間溝部)に痛み。 |
* 上腕二頭筋長頭腱の腱鞘炎 | |
ストレッチテスト (上腕二頭筋長頭腱伸展テスト) |
検者が患者の肘を持ち、肘関節伸展で上肢を後方に挙上させる。 |
肩関節前面(上腕骨結節間溝)に痛み。 |
* 上腕二頭筋長頭腱の腱鞘炎 | |
スピードテスト |
患者は座位。前腕を回外させ、検者は前腕に肘関節伸展方向に抵抗を加え、患者に肘関節屈曲もしくは肩関節屈曲をさせる。 |
肩関節前面(上腕骨結節間溝)に痛み。 |
*上腕二頭筋長頭腱炎 *上腕二頭筋長頭腱の不安定 |
* 天府 |
ダウバーン徴候 | 患者の肩関節を他動的に90°外転する。 | 肩峰下部の圧痛が消失する。 |
* 三角筋下滑液包炎 * 肩回旋筋腱板損傷 |
|
ペインフルアーク徴候 |
肩関節を外転(側方挙上)させる。 |
外転60°〜120°で疼痛を感じ、さらに外転すれば痛みはなくなるが、外転120°〜60°の範囲でふたたび疼痛を訴える。 |
* 腱板損傷 (特に棘上筋) |
* 肩髃 |
ドロップアームサイン |
肩関節を外転させた後、患者にゆっくり腕を下ろすよう指示する。 |
・腕が約90°外転位から体側へ急に落下する場合。 |
* 腱板断裂 (特に棘上筋) |
|
インピンジメント徴候 | 背後から患側の肩甲骨を固定し、肩甲上腕関節のみで前方屈曲(肩を挙上)させる。 |
肩峰の前縁と肩峰下面前方1/3、烏口肩峰靭帯などに対して大結節、棘上筋腱、上腕二頭筋長頭腱が衝突し、疼痛が起こる。 |
* 肩腱板損傷 * 肩峰下滑液包炎 |
* 肩髃 |
※ テニス肘には上腕骨内側上顆炎もあるが、一般的には頻度が多い上腕骨外側上顆炎を言う。
【症状】:
* バックストロークで衝撃力が加わると、上腕骨外側上顆(肘関節外側の骨の突起部)に疼痛を生じる。
* タオルを絞るなど、手関節の背屈と前腕の回外を伴う運動で鋭い痛みが誘発される。
* 肘関節の運動そのものに制限や疼痛はない。
【疫学】: テニスプレーヤー、もしくはテニスに関係なく家事などで手をよく使う30〜50歳の主婦。
【診断】: トムゼンテスト、中指伸展テスト、チェアテスト。(X線検査では通常何も所見はない)
テスト名 | 方法 | 陽性 | 疾患名 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
トムゼンテスト | 肘関節伸展、前腕回内位で手関節を背屈させ、検者が掌側に押し下げる。 | 外側上顆痛 | * 上腕骨外側上顆炎 | |
中指伸展テスト | 肘関節伸展、前腕回内位で中指を伸展させ、検者がこれを掌側に押し下げる。 | 外側上顆痛 | * 上腕骨外側上顆炎 | * 曲池 |
チェアテスト | 肘関節伸展、前腕回内位で椅子を持ち上げさせる。 | 外側上顆痛 | * 上腕骨外側上顆炎 |
* 短橈側手根伸筋 * 手三里 * 曲池 |
【語呂】:テニスして、トムの中指血出てる。
〔テニス(して)、トム(の)中指、チェア(出てる)。]
【症状】:
* 正中神経領域(第1指〜3指全部と第4指の橈側半分の掌側など)の痺れ感、知覚障害。
* 母指球筋の脱力・萎縮、対立運動障害による巧緻傷害。
* しびれ感や痛みは夜間、ひどくなると明け方に増強する。。
【原因】: 正中神経が手関節の屈筋支帯の下で圧迫や絞扼を受けることによって発生する。
* 使いすぎ
* 肥満
* 妊娠
* 糖尿病
* アミロイドーシス
* 甲状腺機能低下症
* 通風
* 慢性関節リウマチ
* 長期血液透析
【診断】:
@ ファレンテスト
A ティネル徴候
B 神経電気生理学検査・・・・正中神経の神経伝達速度を測定すると低下している。
テスト名 | 方法 | 陽性 | 出題された経絡・経穴等 |
---|---|---|---|
ファレンテスト (ファーレンテスト) |
手関節を掌屈させ、両手を強く合わせて押す。 | しびれや痛みの増強 〔手根管での正中神経圧迫〕 |
|
ティネル(チネル)徴候 |
調べたい神経の対象部位の上をハンマーなどで叩打する。
* 手根管=正中神経 |
末梢にしびれ、痛みが放散する。 〔絞扼神経障害〕 |
* 大陵(手根管の場合) * 小海(肘部管の場合) |
【語呂】: しゅこしゅこ、ハレンチね〜。
〔手根(手根)、ファレン、チネ〜。]
テスト名 | 方法 | 陽性 | ||
---|---|---|---|---|
フローマン徴候 | 患者に母指と示指の間に紙を挟んで引っ張らせる。 | 母指の指節間関節を屈曲することによって指先で紙を保持。 (尺骨神経支配の母指内転筋の麻痺あるいは筋力低下のため) |
*尺骨神経麻痺 |
支正 小海 |
フィンケルスタインテスト | ○ドケルバン病 ―――― フィンケルスタインテスト | *腱鞘炎 |
偏歴 陽谿 |
|
ホフマン反射 | *錐体路障害 | |||
トレムナー反射 | *錐体路障害 |
【症状】: 腰痛と下肢痛。やや遅れて下肢筋力の低下やしびれが出現する。
【好発年齢】: 20〜40歳代
【好発性別】: 男性
【好発部位】:
@ L4〜5間(第4腰椎と第5腰椎の間)
A L5〜S1間(第5腰椎と第1仙椎の間)
【深部権反射】:
* L3〜4間・・・・L4神経根症状・・・・膝蓋腱反射が低下ないし消失
* L5〜S1間・・・・S1神経根症状・・・・アキレス腱反射が低下ないし消失
【筋力テスト】:
* L4〜5間・・・・母趾の背筋力の低下。
【症状】:
* 腰痛
* 知覚異常・・・・下肢のしびれ感、冷感、疼痛、違和感(L5やS1領域に多い)
* 歩行障害、間欠性跛行(神経性間欠性跛行)・・・・体幹の前屈、しゃがみ込む(腰椎屈曲位)などの姿勢をとることで痛み軽減。
* 下肢伸展挙上(SLR)テストは陰性のことが多い。
* 膝蓋腱反射、アキレス腱反射消失。
* 馬尾神経障害・・・・両下肢、殿部、会陰部のしびれ感、灼熱感、下肢の筋力低下・脱力感、残尿感、尿意頻数、尿失禁、便秘、勃起障害。
【好発部位】: 両側性で多椎間のことが多い。
【好発年齢】: 40歳以上
【好発性別】: 男性
テスト名 | 方法 | 陽性 | ||
---|---|---|---|---|
下肢伸展挙上(SLR)テスト | 腰椎椎間板ヘルニア 坐骨神経 足太陽経 左殿部から大腿後外側に痛みが放散 ×SLRテスト陽性 ──────── 大腿前面 次の文で示す患者の病態に対し、罹患局所への治療部位として適切なのはどれか。 「左殿部から大腿後外側に痛みが放散する。下肢伸展挙上テスト陽性。ボンネットテスト陽性。」・・・・梨状筋部 |
|||
ガワーズ・ブラガード徴候 |
神経伸展テスト 殷門 右腰下肢の痛みを感じる。右膝蓋腱反射の減弱と下腿内側に知覚鈍麻がみられる。整形外科にて腰椎椎間板ヘルニアと診断されている 次の文で示す患者への低周波鍼通電療法で適切なデルマトームはどれか。 「40歳の男性。1か月前から腰痛および下腿前外側から足背にかけての痛みとしびれ感とがある。ブラガード徴候陽性。」・・・・L5 「53歳の男性。3か月前から右腰下肢の痛みを感じる。右膝蓋腱反射の減弱と下腿内側に知覚鈍麻がみられる。整形外科にて腰椎椎間板ヘルニアと診断されている。」 認められる徒手検査所見はどれか。・・・・ブラガードテスト陽性 施術対象となる神経根で最も適切なのはどれか。・・・・L4 神経根 |
|||
ラセーグテスト | 第4−5腰椎間椎間板ヘルニアが陽性になる | 腰椎椎間板ヘルニア 仰臥位で行う。 下肢の疼痛発現の有無を確かめる。 膝を伸展する。 腰下肢痛患者に行うテスト 神経伸展テスト 腰部 坐骨神経 第4−5腰椎間椎間板ヘルニア L5−S1間のヘルニアではラセーグテストは陽性 | ||
ボンネットテスト |
殿部 梨状筋への施術 右殿部から下肢にかけて放散痛がある。仙骨外側縁から大転子にかけて筋の緊張と圧痛がみられる。」 右殿部から下肢にかけて放散痛がある。仙骨外側縁から大転子にかけて筋の緊張と圧痛がみられる。」 左殿部から大腿後外側に痛みが放散 ×ボンネットテスト陽性 ─── 椎間関節部 |
|||
上殿神経域圧迫テスト | ||||
大腿神経伸展(FNS)テスト | 承筋 | |||
トレンデレンブルグ徴候 | 中・小殿筋 | 「60歳の女性。歩行により左股関節部に重だるさと軽い痛みが生じる。エックス線検査により変形性股関節症と診断されている。自発痛や熱感・腫脹はない。患肢で片脚立ちさせると反対側の骨盤が下がる。」 この徴候はどれか。 | ||
ケンプ徴候 | 腰部 外丘 腰椎椎間関節部への施術の必要性を示す理学検査
次の文で示す患者の病態に対し、罹患局所への施術部位として適切なのはどれか。 「60歳の男性。3か月前から間欠跛行が出現。ケンプ徴候陽性。足背動脈および後脛骨動脈の拍動は触知可能。」....腰部 「60歳の男性。200m程の歩行で左大腿後側から下腿外側にかけて痛む。ケンプ徴候陽性。第5趾に触覚の鈍麻がみられる。」 痛みを評価する方法として最も適切なのはどれか。・・・・VAS 症状のある部位の流注を踏まえて施術する場合、最も適切な経脈はどれか。・・・・膀胱経 「65歳の男性。1年程前から歩行時に左腰部、下腿外側に疼痛が出現するようになった。ケンプ徴候陽性。足背部に知覚鈍麻がみられる。SLRテスト陰性。」 最も考えられる疾患はどれか・・・・腰部脊柱管狭窄症 罹患神経の支配領域に治療穴を取る場合、適切なのはどれか。・・・・外丘 |
テスト名 | 方法 | 陽性 | ||
---|---|---|---|---|
下肢伸展挙上(SLR)テスト | 腰椎椎間板ヘルニア 坐骨神経 足太陽経 左殿部から大腿後外側に痛みが放散 |
|||
ガワーズ・ブラガード徴候 |
神経伸展テスト 殷門 右腰下肢の痛みを感じる。右膝蓋腱反射の減弱と下腿内側に知覚鈍麻がみられる。整形外科にて腰椎椎間板ヘルニアと診断されている |
|||
ラセーグテスト |
腰椎椎間板ヘルニア ○仰臥位で行う。 ×患者に自分で下肢を挙上させる。 ○下肢の疼痛発現の有無を確かめる。 ○膝を伸展する。 腰下肢痛患者に行うテスト 神経伸展テスト 腰部 坐骨神経 第4−5腰椎間椎間板ヘルニア L5−S1間のヘルニアではラセーグテストは陽性 疼痛の発現を陽性判定の根拠とする |
|||
ボンネットテスト |
殿部 梨状筋への施術 右殿部から下肢にかけて放散痛がある。仙骨外側縁から大転子にかけて筋の緊張と圧痛がみられる。」 右殿部から下肢にかけて放散痛がある。仙骨外側縁から大転子にかけて筋の緊張と圧痛がみられる。」 左殿部から大腿後外側に痛みが放散 次の文で示す患者の罹患局所に対する施術部位として最も適切なのはどれか。 「28歳の男性。半年前から左殿部から下腿後面にかけての放散痛がある。間欠跛行はみられず、エックス線検査では腰椎の異常所見は認めない。K・ボンネットテスト陽性、ケンプ徴候陰性。」・・・・梨状筋 |
|||
上殿神経域圧迫テスト | ||||
大腿神経伸展(FNS)テスト | 承筋 | |||
ケンプ徴候 | 腰部 外丘 腰椎椎間関節部への施術の必要性を示す理学検査 |
【症状】:
* 初期には歩行開始時痛がある。
* 歩行や立ち座り、寝返りなどの股関節運動時の股関節部痛
* 跛行
* 可動域制限
* トレンデレンブルグ徴候陽性
【疫学】:
@ 一次性・・・・原疾患が明らかでないもの。
A 二次性・・・・先天性股関節脱臼・亜脱臼、臼蓋形成不全などの疾患に続発するもの。
(↑日本ではこちらが多い)
【好発】: 女児
【診断】:
* 関節裂隙の狭小化
* 軟骨下骨の硬化像
* 骨嚢胞の出現
* 骨頭の変形
* 骨棘の形成
* 臼蓋形成不全
* シェントン線の乱れ
【治療】:
《保存的治療》
@ 生活指導・・・・体重減量(股関節への負担軽減)、杖の使用(健側)、長時間立位・歩行の制限、プール内歩行(膝の負担にならない運動)など。
A 補助具
《観血的治療》
@ 関節間隙が少なくとも残存(進行期まで)・・・・骨切り術
A 関節裂隙が完全に消失(末期時)・・・・人工関節全置換術、または固定術(片側例に限る)
【症状】:
《新生時期》
@ 股位異常・・・・開排制限
A クリック音 (クリックサイン陽性:バーローテスト、オルトラニー徴候)・・・・屈曲外転時
《乳児期》
@ 股位異常・・・・開排制限
A 下肢短縮(アリス徴候)
B 大腿内側皮膚溝の左右非対称
C 寛骨臼の空虚
D 歩き初めの遅延
《歩行開始後》
@ トレンデレンブルグ徴候
A 軟性墜下性跛行
B 腰椎前弯
C 大転子高位・・・・ローゼル・ネラトン線(大腿側面で上前腸骨棘と坐骨結節を結ぶ線)を指標とする。
【好発】: 女児
【装具】:
@ リーメンビューゲル装具
A フォン・ローゼン装具
テスト名 | 方法 | 陽性 | 疑われる疾患 | 出題された 経絡・経穴等 |
---|---|---|---|---|
トーマステスト |
(患者は仰臥位) 一側の膝を胸につけるように屈曲させる。 |
腰椎前彎が除かれ、反対側(股関節屈曲拘縮のある側)の下肢が診療台から持ち上がる。 |
* 腸腰筋・大腿四頭筋の短縮・拘縮 * 股関節(腸骨大腿靭帯)の拘縮) |
* ストレッチの対象・・・・腸腰筋 |
パトリックテスト (4の字テスト) |
(患者は仰臥位)
1.股関節を他動的に屈曲、外転、外旋させ、その脚の外果を他側の伸展した下肢の膝の上に乗せる。 |
* 膝の外側が痛みのため検査台につかない。 * 股関節・仙腸関節・大腿内側に疼痛。 |
* 股関節疾患(変形性股関節症など) * 仙腸関節疾患 * 内転筋群や腸腰筋の短縮・拘縮 |
* 環跳 |
トレンデレンブルグ徴候 |
(患者は立位)
1.患者は健側の膝関節を屈曲させ、患肢だけで立つ。 |
健側の骨盤が下がる。 | * 小殿筋・中殿筋の機能低下、麻痺 | |
アリス徴候 |
(患者は背臥位) 患者は膝を屈曲し、立て膝の姿勢をとる。 |
患側の膝の高さが低い。 |
* 発育性股関節形成不全 * 先天性股関節脱臼 |
|
バーローテスト | クリック音 | * 先天性股関節脱臼 | ||
オルトラニー徴候 | クリック音 | * 先天性股関節脱臼 |
【症状】:
* 運動開始時の疼痛。
* 温熱効果で改善する傾向がある。
* 関節裂隙、ことに内側に圧痛を認めることが多い。
* 病勢が進行すると関節腫脹がみられ、膝蓋骨の輪郭が不明になる。
* 関節液が貯留し膝蓋骨の浮動感を認める。
* 進行すると屈曲拘縮をきたす。
* 変形・・・・内反変形でO脚を呈することが多いが、外反変形も散見する。
* 大腿四頭筋の萎縮、筋力低下。
【疫学】: 一次性のものが多い。
【好発】: 40歳以上の太った女性。
テスト名 | 方法 | 陽性 | ||
---|---|---|---|---|
マクマレーテスト | 膝半月板損傷
疼痛の発現を陽性判定の根拠とする |
|||
アプレイ押し下げ・引き上げテスト | 膝関節障害 鎖骨上窩部? | |||
膝の側方動揺性の検査法 | 内側側副靱帯損傷 ─── 外反動揺性 | |||
前方引き出しテスト | 膝の引き出しテスト 十字靱帯断裂 前十字靭帯損傷 ×外側側副靱帯損傷 ─── 引き出し症状 | |||
ラックマンテスト | 膝関節障害 前十字靭帯損傷 | |||
グラスピングテスト | 腸脛靭帯炎に対する施術が必要となる理学検査所見 |
腸脛靭帯炎 左膝関節の外側部に痛みを感じる 足陽関 膝陽関 次の文で示す患者の病態に対して施術の対象となる罹患靱帯で適切なのはどれか。 「20歳の女性。陸上の長距離選手。最近、ランニング中に左膝関節の外側部に痛みを感じる。グラスピングテスト陽性。内反ストレステスト陰性。」・・・・腸脛靱帯 *足陽関 |
テスト名 | 方法 | 陽性 | ||
---|---|---|---|---|
膝蓋跳動テスト | 仰臥位での下肢伸展挙上運動が適切 | |||
内反ストレステスト | ×内側側副靭帯損傷 | 膝外側 | ||
外反ストレステスト | 曲泉 | |||
膝蓋骨圧迫テスト | ||||
アキレス腱伸展テスト | 承筋 |
← 臨床医学総論
← 臨床医学各論
【国家試験に挑戦!】理学検査・テストが出てくる過去問題(あマ指編)
【国家試験に挑戦!】理学検査・テストが出てくる過去問題(鍼灸編)