■ショックとは・・・・心拍出量が低下したり、血管が虚脱して重要臓器に十分な血流が保たれず、組織が低酸素状態に陥って細胞代謝が障害された状態をいう。
ショックは緊急・救急(心肺蘇生法)の対象となる。
ショックの種類 | 病態 | 主な原因 |
---|---|---|
血液量減少性 (乏血性) |
血液・血漿の喪失 |
出血短時間に大量の出血(循環血液量の約1/3以上)発生─→循環血液量が著明に減少─→主要臓器が低酸素血症に陥る─→嫌気性解糖亢進─→乳酸の大量形成─→組織障害 熱傷(火傷)広範な火傷によって大量の血漿成分を喪失、血液が濃縮して循環量が著しく減少した結果として生じる。 |
体液・電解質の喪失 |
下痢嘔吐 |
|
心原性 |
心臓のポンプ機能低下 ↓ 急激な心拍出不全 (心拍出量減少) |
急性心筋梗塞心筋炎拡張型心筋症不整脈心タンポナーデ |
血液分布異常 |
血管容量増大 ※ウォームショックが起きる |
細菌性ショック(敗血症性ショック)細菌の毒素が血液中に放出され、末梢血管が著しく拡張することによって生ずる。 《エントドキシンショック》 アナフィラキシーショック投与された薬剤や血清などに対する抗原抗体反応の結果、血中にヒスタミンなどが放出され末梢循環の透過性が亢進して発生。 神経原性ショック激痛や中枢神経障害などで末梢血管が拡張→血管壁の緊張低下→血圧低下 |
閉塞性 | 心臓外における主要血流路の閉塞 |
肺栓塞大動脈閉塞 |
@ 皮膚が蒼白で冷たい
A 虚脱(無力・無欲状の言動)
B 冷汗
C 血圧低下
D 脈拍の不触知
E 頻脈
F 呼吸不全
G 意識障害
H 乏・無尿
※ただし、敗血症性ショックなどの血液分布異常では皮膚の表在性血管が拡張して、むしろ温かくなることがあり、ウォームショックとも呼ばれる。
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