臨床医学各論

* 【まとめ!】熱傷



■熱傷の重症度・・・・深達度と範囲の両方によって決まる。



@ 熱傷深度と症状



進達度損傷組織レベル外見症状治癒
T度 表皮まで 発赤、紅班 浮腫・疼痛を伴う 数日で炎症消失
U度 浅達性 真皮浅層まで 水泡形成 浮腫・強い疼痛あり 1〜2週間で上皮化

瘢痕残らない
深達性 真皮深層まで 知覚鈍麻あり 3〜4週間で上皮化

瘢痕残る

場合により植皮術
V度 皮膚全層、
壊死
羊皮紙様、
時に炭化
無痛 1〜数ヶ月で自然上皮化

肥厚性瘢痕、瘢痕拘縮

植皮術




A 熱傷の範囲



方法内容適用

9の法則

成人に使用。
(乳幼児は5の法則)

頭部・左上肢・右上肢・・・・各9%
体幹前面・後面・左下肢・右下肢・・・・各18%
陰部・・・・1%
として計算する。
広範囲のもの
手掌法 患者の片手掌の面積を体表面積の1%として計算する。 比較的狭い範囲のもの




熱傷の処置


受傷範囲まずするべき処置反応及び変化
狭い場合 受傷現場での水道水による冷却と洗浄。
広範囲 早期に輸液開始。 感染
循環血液量減少→ショック
低タンパク血症
消化器障害(十二指腸潰瘍など)
腎障害
呼吸障害




低温熱症


長時間の低温(約42℃〜)熱源への直接接触により受傷する。
接触時間が長いため、深達度が増し重症になりやすく治りにくい。




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