東洋医学概論


* 【まとめ!】古代九鍼


九鍼



今から約二千年前の中国で治療に用いられていた、九種類の鍼具です。


過去問で問われているのは、「皮膚を破る」「刺入する」「刺入せずに接触・摩擦」の部分。
赤字の部分は、はりきゅう理論で問われました。


種類名前解説語呂
皮膚を破る鍼ハ鍼[はしん] [よう]や大膿を切り開く。 八方山で破る
[ハ、鋒、鑱、で破る]
鋒鍼[ほうしん] 三稜鍼ともいう。
頑固な痛みや痺れ、できもののあるとき、手足末端の経穴や局所を瀉す。
鑱鍼[ざんしん] 熱が頭身の皮膚にあり、あちこち動くときにその陽気(熱)を瀉し去る。
皮膚の白いところに用いてはならない。
刺入する鍼長鍼[ちょうしん] 深い邪や痹を取る 刺入して頂戴、強引り
[刺入して、長、大、毫、員利]
大鍼[だいしん] 関節に水がたまって腫れていいるとき、これを瀉す。
毫鍼[ごうしん] 静かにゆっくり少しずつ刺し進め、目的に達したらしばらく留め、寒熱や痛痹を取る。
※現行の鍼と同じ名前。
[えん](円)利鍼[りしん] 急激な痹に深く刺してこれを取る。
刺入せずに
接触・摩擦・圧迫
[えん](円)[しん] 分肉の間(ごく浅いところ)をこすって気を瀉す。
※小児鍼の元になった。
刺入しなくても痛ぇ〜
[刺入しなくても、員、鍉ぇ〜]
鍉鍼[ていしん] 手足末端近くの穴所の脈を按じて気を補ったり、邪を出させたりする。





朝鮮時代に実在した医師の人生を描いた韓国ドラマ「ホジュン 宮廷医官への道」(宮廷女官 チャングムの誓い と同じ監督の作品)の中の重要なシーンで、「九針の戯」という競い合いが出てきます。

生きている鶏に、9種類の鍼を1本ずつ鍼が頭までずっぽり埋まるまで深く刺していくのですが、その時、鶏が痛がっても死んでもならないというもの。

鶏の筋肉と内臓を完全に把握している太医の境地に達していれば、9本全てを刺すことも可能になると解説されている神業合戦ですが、その9種類の鍼というのがいわゆる「古代九鍼」の呼び名で呼ばれていました。

「てい鍼です。」「円鍼です。」とか言いながら・・・・。(見た目みんなある程度毛糸の編み棒程には細い鍼)。

しかし、刺す用に出来ていない鍼まで根元まで刺しちゃうんですかいっ!!






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