経絡経穴概論

* 【覚えよう!】奇穴・新穴の位置


奇穴とは、十四経脈以外に鍼・灸の術を施して効果のあるところを定めたものです。



頭部・頸部


名前別名位置
1四神聡 頭部、百会(督脈)を中心に前後左右それぞれ1寸の部に4穴を取る。
2印堂 顔面部、神庭(督脈)の下方、眉間中央陥凹部に取る。
※両眉頭を結ぶ線の中点に取る。
3魚腰 顔面部、瞳孔の直上、正視させて、眉毛中央の陥中に取る。
4太陽当容 顔面部、眉毛の外端と外眼角との中央から後方1寸の陥凹部に取る。
※前頭骨頬骨突起後縁にあたる。下顎神経(三叉神経第3枝)が支配する。
5球後 顔面部、外眼角と内眼角を結んで、外方から4分の1の垂線上で、眼窩下縁に取る。
※承泣(胃経)の高さに並ぶ。
6牽正 顔面部、下関(胃経)から下方に引いた垂線と、耳垂下縁を通る水平線との交点に取る。
7夾承漿 顔面部、承漿(任脈)の外方1寸に取る。
※オトガイ孔部、下顎神経(三叉神経第3枝)の枝が出るところにあたる。
8翳明 頸部、乳様突起の下縁、翳風(三焦経)の後方約1寸に取る。


胸部・腹部


名前別名位置
9子宮 下腹部、臍下4寸、中極(任脈)の外方3寸に取る。


背部


名前別名位置
10定喘治喘 上背部、第7頸椎・第1胸椎棘突起間、外方5分に取(外方1寸とする説もあり)。
11巨闕兪 上背部、後正中線上、第4・第5胸椎棘突起間に取る。
12接脊接骨 腰部、後正中線上、第12胸椎・第1腰椎棘突起間に取る。
13痞根 腰部、第1・第2腰椎棘突起間、外方3寸5分に取る。
※第12肋間の下縁にあたる。
14下極兪 腰部、第3・第4腰椎棘突起間に取る。
15腰眼 腰部、第4・第5腰椎棘突起間、外方3寸5分に取る。
16十七椎上仙 腰部、第5腰椎棘突起と正中仙骨稜との間に取る。
17夾脊華佗夾脊 背部、第1胸椎棘突起から第5腰椎棘突起までで、それぞれの棘突起下縁と同じ高さで、後正中線の両外方5分に取る。
※左右各17穴、計34穴ある。
18四華 長い紐と短い紐をを用意する。
患者を直立させ、紐の中央部を大椎(督脈)にあてて頸にかけ、紐の両端を揃えて前胸部垂らし、鳩尾(任脈)の部で切断する。
この紐の中央部を甲状軟骨の上にあてて背部に回し、下端をそろえて脊中上にあたるところに仮点を取る。
患者の口を閉じさせ、この仮点に短い紐で一方の口角から斜上方に鼻中隔直下を経て、他方の口角に至る長さを取り、その中央部を前記の仮点にあてて上下の両端の2穴、左右の両端に2穴、計4穴を取る。
※種々の説がある。張介賓の四華の穴とする。菱形花ともいう。
19患門 長い紐と短い紐をを用意する。
患者を直立させ、長い紐の一端を足の第1指先端に当て、しっかりと踏ませて紐を足底から足根部中央を経て上方に伸ばし、 下腿後面正中を上行させて委中(膀胱経)に至ってこれを切る。
この紐の一端を鼻尖にあて、頭頸部および背部の正中線に沿って後方に垂らし、 その下端があたる脊中上に仮点を取る。
患者の口を閉じさせ、細い紐で一方の口角から斜上方に鼻中隔直下を経て、他方の口角に至る長さを取り、その中央部を前記の仮点にあてて、 左右水平に伸ばして、両端の当たるところに2穴を取る。


上肢部


名前別名位置
20肩内陵肩前 上肢を下垂し、腋窩横紋前端と肩?(大腸経)との中点に取る。
21腰痛点腰腿点 手背、第2・第3および第4・第5中手骨底間の陥凹部の2点に取る。
22落枕外労宮 手背、第2・第3中手指節関節の間の近位陥凹部に取る。
23八邪 手背、手を軽く握り、各中手指節関節の間の背側に取る。
※左右で計8穴を取る。
24四縫 示指・中指・薬指・小指の掌側で、近位指節間関節横紋の中央に取る。
※左右で計8穴取る。
25十宣鬼城、十指端 両手十指の各先端中央に取る。


下肢部


名前別名位置
26鶴頂膝頂 膝関節部、膝蓋骨底上際中央の陥凹部に取る。
27内膝眼 膝前面、膝蓋靭帯内方の陥凹部に取る。
28外膝眼 (WHOで決定された現在の犢鼻の位置)
膝関節部で、膝関節を屈曲して膝蓋骨下縁で膝蓋靭帯の外側陥凹部。
29胆嚢点膽嚢点 陽陵泉(胆経)の下約1寸に取る。
30闌尾 足三里(胃経)の下約2寸に取る。
31八風 足背、各中足指節関節の間に取る。
※左右で計8穴を取る。
32裏内庭 足底部、第2中足指節関節のやや後方に取る。
33失眠 足底部、踵の中央に取る。



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